☆音がもつ癒しの効用

音がもつ癒しの効用については、古くから知られていました。ギリシャ神話では、オルフェウスが竪琴を弾いて病を治したと伝えられていますし、旧約聖書でも、ユダヤの王サウルのうつ病を羊飼いダビデが竪琴を弾いて治したと書かれています。また、古代エジプトでは、僧侶や医師が魂の治療薬として詠唱を医療に組み入れていたそうです。

19世紀頃になると、音楽が呼吸や心拍数、血液の循環・血圧に及ぼす影響を測定され、その生理的効果が科学的に研究されるようになりました。最近脚光を浴びているグレゴリア聖歌も、特有の音階がもつ周波数(ソルフェジオ周波数)に癒しの効果があるといわれています。野菜にモーツァルトの曲を聴かせると、よく育つという話も聞かれたことがあることでしょう。

このように、音には生命活動を活性化する作用があることが期待されます。特定の周波数(振動数)をもった音が、心身の状態を改善し、調和させ、免疫力を高め、健康で幸福な人生を送る助けとなるのではないかと考え、その研究に生涯を捧げた医師がいました。それが、英国の医師、サー・ピーター・ガイ・マナーズ博士です。